思考→嗜好→至高

【過去】

 これまで様々なエロゲをやってきましたし、小説を読みましたし、漫画を読みましたし、ラノベにも手を出してきました。結構幅広く、というかジャンルフリー、みたいな感じであちこち手を出してたのですよ、エロゲにしろ、ラノベにしろ漫画にしろ小説にしろ。しかし、最近はかなりそれが統一されてきまして、正確に言えば、嗜好がまとまってきた、とでも言えば良いのでしょうか、そんな処なんです。

 まず、第一に主人公性能です。どんなキャラ、ということを始めとしたキャラ設定です。性格やら、環境やら、性能やら、周囲のことやら、様々です。それがですね、なんと言いますか、明るい感じのキャラクターが苦手になった、って感じなんですかね。いえ、ただ明るいのではなく、なんだか妙に恵まれた人間である、ということでしょうか。前からかなり書いてることなのですが、ただただ正義感が強くて、周りに優しくて、皆から信頼されてて、仲間を助けるためなら自己犠牲も厭わない、そんなキャラクターが苦手になりました。大手ブランド様の主人公は結構多いですよね、そういうキャラ。キラキラしてる青年が苦手、エロゲプレイヤーとしては致命的なんでしょうか、いえそんなでもありませんね。何処か暗い感じを出してる主人公とかは好きですけどね。他には正義狂とか。「フラグへし折り男」の主人公とか好きでしたよ、アレ。「あー、エロゲの主人公だなぁ」って感じのキャラはお腹一杯になり過ぎました。もう良いです、良いですから新たな主人公像をください。

 で、主人公だけではありません。シナリオもです。ギャグ志向な感じのエロゲも好きなんですけどね、青春してるなぁ、みたいなシナリオも。ですが、最近はそこら辺の好みも偏って来ていまして、特に「描写」が細かいシナリオに惹かれるようになりました。昨日途中で少し書いたんですが、心理描写だったり、日常風景の描写が上手に描かれているシナリオには、惹かれるものがありますね。

 と、まあこのように最近は見るものするものに偏りが出始めているわけです。どういうことなんでしょうね、エロゲ数年目にして、とうとう拘りがでてしまいましたか。まあ、悪いことではない、と思いたいです。恐らく、これはしょうがないことなんでしょう。人間それぞれ、趣味嗜好というものがありますから、それに則って言えば、誰しも別々に拘り、偏りがあるわけです。ある意味で言えば、成長と言えるのかもしれませんねえ。

【心理描写】

 さて、今のはただの世間話です。ていうか、書くつもりがなかったものです。書こうと思っていたものと全く違うものが書きだされて、自分自身吃驚しています。基本的に、思ったことを垂れ流す、流し書きする、みたいな人間ですからね、自分。

 で、です。本題は、昨日も言っていた「描写」についてですよ。別段、自分は「シナリオ」やら「文章」に造詣が深いわけではありません。むしろ、素人です。しかし、素人でもなんとなく思うことがあるわけですね。それが描写、というわけです。

 描写といえども、色々ありますねえ。日常風景であったり、心理的なものであったり、戦闘シーンもそうですし、勿論R-18指定のものもあります。エロゲを軸にして書きますけど、自分は、これが深く書かれているものが大好きです、大好物です、三度の飯と比べたら三度の飯ですが、そこそこ好きです。エロゲというと、何と言うか、ここら辺細かく書く人ってあんまり居ないように思えるんですよねえ。戦闘描写はまあ、FLATさんとかの場合、そういうのがメインになってしまうので、凄く細かくてわかりやすいんですが、アレはまあ、それが軸なので別ですかね。この前やったちゅーにんぐらばーとか、ああ言うのは何と言うか、何なんでしょうね、「展開」が上手いかどうかだと思うんですよね。話の展開がどう作られているか、キャラにあった過去話や、トラブルやらでシナリオが作られているのか、みたいな。心理的な描写は、さほど深くないように見えます。「話の展開」は綺麗なんですよ、とても。やっぱりプロなんだよなあ、って思えるくらいに。しかし、細かい部分となると、ライターさんによって変化します。キャラの特徴をメインで、所謂「属性」を前面に出す人だったり、感動できる「展開」を綺麗に、それこそ伏線とかも軽く交えて作ったり、それぞれです。しかし、物凄く、と言える程の描写を細かく書く人、というのは少ないです。そうですね、文学、といった感じのものですかね、それは。「檸檬」であったり「赤い繭」であったり、それこそ教科書に載せられていそうな文学作品。これらは、登場人物達の描写などが細かく記されています。どんなことをしていて、今どんな心理状況で、読んでいるとこんなことが窺える、と言う風な。自分の中では、正直に言えば、ラノベとエロゲというのは酷似しています。正確に言うならば、ラノベがエロゲに近づいてきている、という感じでしょうか。エロゲは、キャラが重要です。勿論、内容に関することも大事なのですが、それ以上にヒロインが大事だと思っています。ヒロインが特徴なければ、もっと言えば属性が付与されていないようなモブみたいだったら、興味なんて出ないでしょう。エロゲは、その名が表す通り、「成年向け」なんですよね。要するに、どれだけ可愛いか、どれだけその子を好きになれるか、に尽きます。そう言う意味で、最近のラノベというのは、エロゲに近づいてきていると感じます。と、まあ話が脱線した気がしますが、そういう点を言っているわけでなく、なんだか、描写が薄いんですよね、どちらも。キャラが重要視され過ぎていて、自分はどうにもこうにも、な感じです。まあ、エロゲはラノベ程重要ではないと思いますけどね。正直、最近のラノベは興味がでるものが中々なくて…。で、そんな中、エロゲ界隈では、重厚なシナリオというのも存在しているわけですね。例えば、自分の好きなライターさんで「希」さんと言う方がいます。この方、レイルソフトさんでシナリオ書いてまして、描写がとても丁寧です。なんて言うか、古臭い文学作品でも読んでいるかのような感覚に陥ります。心理描写の細かさに驚嘆し、日常的な風景の細かい部分まで、それこそ主人公の周りの状況であったり、戦闘描写もひやひやするような、そんな文章なんです。戦闘描写なら、lightさんもとても丁寧ですね。キャラクターの現状が良く分かるような文章の書き方、今何が起こっているのかが良く分かる戦闘シーン。この二つは、自分が特に好きなシナリオの雰囲気です。こういうのって、昔はどうだったんでしょうね。自分が入ったのは、割と最近のことですから、数十年前となると、わからないんですよね。最近は、こういうシナリオはありますがねえ。

 ま、こんな感じで、描写の細かい文章というのは、人によってはその目を惹きつけるほどのものであるのですよ。同人系ですと、ミステリーがそれ、ですかね。恐怖であったり、謎であったりというのは、どれだけ読者を引き寄せられるか、だと思いますから、感情移入できるような文章ですと、とても面白く感じます。それ以外にも、ノベル形式のものは、描写が上手だなあ、と思える人が沢山いますしね。そんな感じで、厚い小説を読んでいるような感じになってしまう作品が増えてくれると、自分は大喜びです。まあ、別に描写があまり細かくない作品が嫌いというわけではないんですけどね。前の段で書いたような、設定に引き込まれた!とかでもテンションが上がりますから。ただ、描写の仕方が上手な人は、凄いなって思いますね。ミステリ、ホラー、推理物、これらは結構やってみると面白いものです。戦闘物も然り、ですが。

 これからのエロゲ業界、同人業界、そのような作品に自分は期待します。

それでは今日はここらでサヨウナラー